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本研究の概要

1970年代の米国における組織的な当事者運動に端を発するピアサポートは、1990年代に急速に発展し、 その対等な相互関係やリカバリー志向性が良いアウトカムにつながることが示され始めています。

シェリー・ミード(Shery Mead)の開発したIPS(Intentional Peer Support)は、「ピア」を単に同じ精神健康に困難を有する者同志という関係としてとらえるだけではなく、 同じ人間としてのピア、生きていく仲間としてのピアととらえ、相互に責任を有し敬意を払うという基本姿勢や、サービス利用者や援助職者の一方的な支援の関係ではなく相互に学び合う関係を、意図を持って(Intentional)実践していくものです。

本プロジェクトの目的は、IPS研修を受けることによって生じる変化、IPSを知ることによって生じる変化がどのようなものであるのかを考えることです。

また、IPS研修受講者へのインタビュー調査を行い、その質的分析を通して、IPSの概念を知ることで生じた変化を明らかにする一方で、精神保健医療サービスの援助者-利用者関係のあり方を抽出し、利用者中心のサービスを実現するための具体的な方法や、基本的な理念を考えたいと思います。そして、援助者-被援助者の関係を、対等な人間としての関係へと、概念の再考を促すことを目標とします。


IPS (Intentional Peer Support)
「意図的なピアサポート」を考える取り組み